オーナー通信

2009年6月オーナー通信
6月16日発行
管理を委託いただいているオーナー様へ発行しているオーナー通信のバックナンバーです。 法令等については当時の情報となっています。

初夏の風に肌も汗ばむ頃、いかがお過ごしでしょうか。
私たち賃貸事業部では例年は少し余裕のある時期なのですが、今年はいつになくこまかなトラブルが多く、何かと忙しく過ごしております。
さて、当社では「賃貸管理にまつわるホットなニュースをお伝えすること」「新しい商品やアイディアをご提案すること」を目的に、毎月、定期報告書に添えて本紙をお送りさせていただいております。
今回は、連帯保証人代行会社のことについてお伝えさせていただきます。
お忙しい中とは存じますが、ご高覧いただければ幸いです。


 

連帯保証人代行会社について

はじめに

 このところ、連帯保証人代行会社(以下「保証会社」といいます。)について、良くないニュースを耳にする機会が増えてきています。

昨年、業界最大手のリプラスが倒産したのを機に、保証会社の財務状況について不安説が多く流されるようになりました。

また、悪質な取立てを行う保証会社を相手取った訴訟も数多く提起され、社会問題化してきております。

当社がメインに使っている株式会社MAGねっと(以下「MAGねっと社」といいます。)につきましても、母体であったSFCG(旧商工ファンド)が破産し、その影響を少なからず受けています。

当社ではMAGねっと社の経営状況について注視し、懸念事項があれば担当責任者を呼び、逐次報告させております。

今回は、その最新情報をお伝えするとともに、保証会社を活用するにあたっての当社のスタンス、選定理由、今後の取り組みについても改めて詳しくご説明申し上げます。

 

当社のスタンス

 まず、保証会社を活用するにあたっての当社のスタンスについて、ご説明申し上げます。

私たちは「入居審査」と「未収家賃督促」は管理会社の大切な基本業務だと考えております。したがって、保証会社を利用するからといって、「入居審査」の基準(レベル)を下げたり、「未収家賃督促業務」を丸投げしたりすることはありません。

最初にあえてこのことを申し上げるのは、その逆をやっている管理会社が少なくないからです。
つまり、未収家賃は保証されるわけだから、家賃の支払い能力があるか心配な人でも入居させ、実際に家賃を滞納したら、すぐに保証会社に連絡し、督促業務を自分たちでは行わない、という管理会社が実は非常に多いのです。

保証会社のほうでも、新規に保証を引き受け、保証手数料をもらって初めて売上げが立つわけですから、その審査基準は「ゆるい」ところが多いです。

その結果として、家賃滞納が増え、賃料を立替払いする保証会社の収益を圧迫し、経営危機に陥る、という悪循環が発生してしまいます。

当社では、保証会社を使う場合でも「審査基準」をゆるめることはいたしておりません。なぜならば家賃を滞納するような入居者は騒いだり、共用部を汚したり、勝手にペットを飼ったりなど、概してほかのトラブルも起こしやすい人だからです。そういう人を入居させると、他の居住者に迷惑が及び、優良な入居者ほど早くに退去してしまうという結果になりがちです。

また、家賃の督促についても、安易な滞納を許さないために不良入居者はきちんと「教育」しないといけないと考えているので、「保証期限」(滞納後、一定の期日までに連絡をしないと立替をしてもらえなくなる「期限」があります)ギリギリまで、当社にて督促を行っています。

そのため、当社が保証会社に立て替えてもらう率(「事故率」といいます。)は約0.1%と非常に低いものとなっています。

 

保証会社選定理由

  当社は、住居物件はMAGねっと社、事業用物件は日本セーフティー株式会社(以下「日本セーフティー社」といいます。)という2社の保証会社を利用しています。

その選定理由ですが、2社とも業界大手で財務基盤が安定していることがまず挙げられます(ただしMAGねっと社については後述の事情により「安定していた」と申し上げるべきかもしれません)。またMAGねっと社は、保証料が通常賃料の50%、別途連帯保証人を立てれば30%と非常に安く、賃貸借契約時も更新保証料がかからないため、入居申込者にとってはリーズナブルなのが何よりの魅力です。

従来は事業用物件もMAGねっと社を利用していましたが、最近、事業用物件については消極的になってきたため、こちらは日本セーフティー社に切り替えました。

 

MAGねっと社について

 ただ、MAGねっと社については、母体であったSFCGが本年2月23日に民事再生法の適用を申請し(その後3月25日に破産手続きに移行)、資本関係は解消できたものの、その影響を少なからず受けました。

またここにきて、同社が傘下に入っている株式会社MAGねっとホールディングスが日本振興銀行より訴訟を提起されました。その内容は、SFCGが保有する貸付債権合計17,990百万円を日本振興銀行に譲渡する契約を本年1月に締結した際、譲渡債権の債務者が日本振興銀行に対して負う債務について、MAGねっとホールディングスが連帯保証を行う内容の保証契約を締結したことの確認を求めるというものです。

MAGねっとホールディングスはこの訴訟について正当な抗弁ができるものと認識し、法廷において争う構えを見せておりますが、日本振興銀行側は去る5月28日に銀行口座の預金債権等を仮差押するなど強硬的な姿勢を示しております。

この件について、早速担当責任者に事情を説明させましたが、不安要因を完全に一掃することができないため、6月よりしばらくの間、新規契約については日本セーフティー社に切り替え、訴訟の経緯を見守ることにいたしました。入居申込者にとっては、保証料が上がることになり、募集にも多少の影響が出るかとは思いますが、リスク回避のためにはやむを得ないと判断いたしました。

 

ご注意事項

 しかし、ここでご注意いただきたいのは、万一、MAGねっと社が倒産したとしても、直ちにオーナー様が金銭的被害を受けるわけではないということです。

保証会社の保証システムには「集金代行型」というものがあり、このシステムですと賃借人の口座から家賃はいったん保証会社に自動引き落としされるので、保証会社が倒産すると管理会社またはオーナー様の口座へ家賃が振り替えられないリスクが生じます。

しかし、当社では「集金代行型」は一切使っていないため、この心配はありません(もし、オーナー様がご所有の物件を別の管理会社にお任せになっておられましたら、その管理会社に「保証会社に集金代行させていないか」と確認されたほうがよろしいと思います)。
当社の場合、保証会社の倒産は「連帯保証人がいなくなる」ということを示しますが、これについても次の2点により、多少はご安心いただけるのではないかと思われます。

①当社の場合、半数以上の賃貸借契約について、保証会社をつけていても、別途連帯保証人をつけていただいているので、それらの契約についてはその連帯保証人が残ります。
②前述しましたが、当社の事故率は0.1%に過ぎず、ほぼ100%当社で家賃は回収できています。
また、その0.1%についても、「保証期限」が来たので督促依頼をしただけで、当社で回収することは十分可能です。

 

終わりに

 入居申込者の中には「親が高齢なので連帯保証人は頼めない」「自分も連帯保証人にはなりたくないから、人にも頼みたくない」などという考え方の人が増えてきているため、今後も保証会社の需要がなくなることはないと思われます。したがって、これからは「どのような保証会社を選び」「どのように活用するのか」が非常に大切になってまいります。

当社も管理会社としてこの点には十二分に留意していかないといけないのはもちろんですが、当社以外にも管理を委託されている場合は、そうした点を管理会社によく確認されることをお勧めいたします。もし、心配な点がございましたら、僭越ながらアドバイスをさせていただくこともできますので、気軽にご相談ください。

 


 今号は以上で終わります。体調を崩しやすい季節がやってまいりますので、くれぐれもご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。

オーナー通信トップに戻る