オーナー通信

2012年4月オーナー通信
4月10日発行
管理を委託いただいているオーナー様へ発行しているオーナー通信のバックナンバーです。 法令等については当時の情報となっています。

待ち望んでいた春がやって来ました。冬から早春にかけ空気が冷たかっただけに、春の訪れがいっそううれしく思われる今日この頃、私たち賃貸事業部では繁忙期温めていた企画をスタートさせようと、勢いつけて仕事に励んでいます。

さて、当社では「賃貸管理にまつわるホットなニュースをお伝えすること」「新しい商品やアイディアをご提案すること」を目的に、毎月本紙をお送りしています。

今回は本年2月に引き続いて損害保険の有効活用についてご提案申し上げます。

お忙しい折恐縮ですが、よろしくご高覧願います。


損害保険と代理店

◇ はじめに

本紙2月号で「損害保険の見直しと有効活用」というテーマで記事を執筆させていただきました。
その際、「ご加入されている建物損害保険の証券の写しを提供ください」とお呼びかけしたところ、多数のオーナー様が写しを送ってきてくださいました。
お手紙を添えて送ってくださったオーナー様もいらして、非常にありがたく、励みになりました。
その後、頂戴した保険証券の写しから保険内容や保険料の精査を始めさせていただいております。
当社でも損害保険の代理店業務は行っておりますが、保険専門ではないため、恥ずかしながら知識が十分とは言えません。
そこで損害保険について業界紙等にも記事を執筆されている専門家に指導を仰ぎ、オーナー様へ助言をさせていただくことにいたしました。
その過程で、新たに学んだことや発見したことなどがいくつかありますので、今号ではそれらを紹介させていただきたいと思います。

◇ 企業財産補償保険

2月号をお送りしたあと、損害保険に関して得られた知識の中で、もっとも気持ちが高ぶったのは「企業財産補償保険」という商品を知ったときのことでした。
これは法人を対象とした保険商品であり、同種のものは各社にありますが、その特長を列挙しますと、おおよそ次の2点となります。

① 複数の建物を所有している場合、ひとつの契約ですべての建物を一括して保険対象とすることができる
② 補償する事故を選択でき、選択した事故の支払い限度額も自由に設定できる

このふたつが何を意味しているのか、少し詳しく述べます。
まず①についてですが、通常、資産管理会社をつくっておられるオーナー様も、所有する建物1棟ごとに損害保険に加入されておられるようです。
たとえば3棟の建物に火災時、1億円の保険金が下りるようにしておられ、それぞれに年額10万円の保険料を支払っていたとすれば、保険料は年間30万円となっています。
しかし同時に3棟が火災に遭う可能性はほとんどありません。そこで企業財産補償保険を使って一括して保険に入っておけば、単純計算で保険料は10万円で済むため、大幅に支払額を減らすことができます。
これがこの保険の最大のメリットです。
次に②についてですが、一般の建物損害保険では、「火災」「落雷」「風災・雹災・雪災」「破裂・爆裂」「水災」「その他(漏水等)」など、どの種類の事故についても、「火災」が1億円であれば、すべて一律1億円の保険金が設定されています。

しかし、「火災」以外の事故で1億円もの保険金が必要となるものは、あまり考えられません。たとえば漏水事故などでも1,000万円も掛けられておれば十分だと思われますので、これに1億円掛けられていれば9,000万円分は“無駄”な保険ということになります。
企業財産補償保険では、こうした事故の種類によって、それぞれに必要と思われる保険金を設定することができます。それはすなわち“無駄”な保険料を支払わずに済むということでもあります。
そのほかにも特別割引制度などがありますので、保険料は大幅に削減することができます。

◇ 代理店から提案がない理由

ここ1~2か月、法人で賃貸建物を所有しておられるオーナー様に、この企業財産補償保険のことをご案内申し上げました。これまでお話しさせていただいた限り、この保険のことをご存じでいらしたオーナー様はおられず、ご自身が契約している代理店から「なぜこの商品を紹介しないのだろう?」と疑問に思われる方が多かったです。
銀行から紹介された代理店、ご親戚が経営している代理店、親の代から取引している代理店など、取引を開始された事情はそれぞれでしたが、この種の提案を受けたことはないそうです。
しかし、代理店からすれば、保険料売り上げが大幅に減ってしまう商品ですから、商売上、そうした提案をしないのはむしろ当然だと私は思います。
その理屈からすれば、「企業財産補償保険に変えてほしい」と申し出ても、おそらく動きは鈍いでしょう。
また、将来さらにオーナー様にとって良い保険商品が登場したとしても、代理店側から提案があることは期待しないほうがよいと思います。
長く縁を結んでこられた代理店とのおつきあいを大事にされるのも悪いことではありません。ただビジネスライクに考えれば、あまりいいことはない気がいたします。

◇ こんなものにまで保険が下りる?!

最後に、私が「こんなものにまで保険が下りるのか」と驚いた事例をひとつご紹介いたします。

最近、当社が管理させていただいているマンションで、エントランスの壁に落書きがされたり、メールボックスが開けられ、中に入っていたものが盗まれたりする事故が相次いだものがありました。
それぞれの被害に対して、壁の塗り直しや盗まれたものへの実損分の保険金が下りるのは当然なのですが、その再発防止のため防犯カメラを設置したらどうかと考え、代理店に「防犯カメラに代は保険の適用がされないだろうか?」とダメ元で交渉してみたのです。

すると答えは「Yes」! 何と、実害に対してだけでなく、再発防止のために講じるものについても、この保険契約では20万円まで保険金が下りると説明してくれました。
この代理店は当社がオーナー様に推薦したところだったのですが、これはどの保険商品にもあるものではないそうで、こういう特約をつけておいてくれたそうなのです。
保険金申請するには「警察に被害届を提出する」「事故後180日以内に防犯カメラを設置する」などの条件がつきますが、それらは大きなハードルではありません。
代理店によって、得をしたり、損をしたりすることがかなりあるのだなということも、あらためて知ることができました。

◇ まとめ

損害保険は銀行でローンを組むときに加入を義務付けられ、契約するケースが多いです。オーナー様も総じて「どの保険商品も大して変わりがないだろう」「どの代理店で加入しても差はないだろう」とお考えになっているようです。
しかし私は損害保険について学べば学ぶほど、それは誤りだと強く思うようになってまいりました。
これからも折に触れ、お話しさせていただきたいと思いますが、オーナー様におかれましてもご再考なされることをお勧めいたします。
ご質問等がありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。わからないことは専門家に訊ねて、ご回答させていただきます。

Information

◇稼働率速報

当社で管理させていただいている物件の3月末時点での稼働率は、
住居物件:98.0%
オフィス物件:91.8%
という結果でした。
4月中旬まで稼働しやすい時期が続きますので、引き続き全室満室を目指してネジを巻いてまいります。


今号は以上とさせていただきます。
お花見続きで飲みすぎ食べすぎとなりがちな季節。変わらずご自愛くださいますようお願い申し上げます。

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