オーナー通信

2012年7月オーナー通信
7月10日発行
管理を委託いただいているオーナー様へ発行しているオーナー通信のバックナンバーです。 法令等については当時の情報となっています。

梅雨明け宣言が待ち遠しい今日このごろ、オーナー様はいかがお過ごしでしょうか?

私たち賃貸事業部スタッフは雨にもマケズ、夏の暑さにもマケズ、毎日張り切って仕事をしています。

さて、当社では「賃貸管理にまつわるホットなニュースをお伝えすること」「新しい商品やアイディアをご提案すること」を目的に、毎月本紙をお送りしています。

今回はオーナー様の収益を最大化するためのチェックポイントついて整理し、お伝えいたします。

ご多忙の折、恐縮ですが、よろしくご高覧願います。


収益最大化のためのチェックポイント

◇ はじめに

アパート、マンション、ビルの賃貸業にも「経営」という視点が重要であると、よく耳にされているかと思います。

もちろんそれは昔から大事であったのですが、貸し手優位で空室率が低く、空けば礼金を2ヵ月取れ、原状回復工事費も多くが借主負担であった時代は、さほど意識しなくても家主業は黒字で安泰していました。
しかし、すべての状況が一変してしまった現在、賃貸業にも経営者としての意識やセンスが重要となりました。

今回は「釈迦に説法」となるのを承知のうえで、収益を最大化するために、どのような点に留意しなければならないのか、あらためて整理し、お伝えしたいと思います。
さて言わずもがなのことですが、「収益=売上-経費」です。よって売上を最大化し、経費を最小化すれば当然、収益は最大化します。ではどうすればそれぞれが成立するのか、個別に整理させていただきます。

◇ 売上最大化のためになすべきこと

売上最大化のためになすべきことは、まず空室をなくすこと、そして賃料をできる限り上げていくこであるのは明白です。付帯する事業で売上アップを目指すこともありますが、何よりこれらが基本です。

しかし“言うは易し、行うは難し”で、供給(=賃貸物件)が需要(=入居者)を大幅に上回ってしまっている現在、それには相当の経営努力を要することになります。
経営努力には主に2つのことが挙げられます。

ひとつめは追加投資し、物件の価値(ヴァリュー)を常にアップしていくこと。もうひとつは市場(マーケット)に合った価格づけ(募集条件設定)を行うことです。
この当然とも思われる理屈を理解されないオーナー様は実は少なくありません。管理会社同士での勉強会などでもこのことはよく話題になります。

つまり物件のヴァリューを上げる投資はほとんど行わず、しかし募集条件を下げることも行わず、空室が長引いているのは管理会社が営業努力を怠っているためだと言い続けられるオーナー様が案外多いということです。

もちろん管理会社が営業努力を怠っているから空室が埋まらないのだということは、真っ先に疑うべきポイントです。どのような募集活動を行っているのか、いま現在はどのような状態なのかを報告せず、何もオーナー様に提案しない管理会社は、オーナー様の経営パートナーとして選んでおいてはいけないと思います。

しかし、管理会社からある程度納得のいく範囲で報告もあり、提案もあった場合、やはり追加投資または募集条件の引き下げ、あるいはその両方が必要です。

当社ではオーナー様の財務状況にもよりますが、できれば余力に応じた追加投資をなさって、賃料をアップ、もしくは維持していくことをお勧めしております。募集条件を単に引き下げて決めますと、次に空いたときはもっと引き下げないと決まらなくなってしまうからです。

追加投資は費用対効果や投資効率を見極めながら行わなければなりませんが、余力に応じて出来得る限りのヴァリューアップ工事を行うことが、今後の賃貸経営ではますます重要になってくると思います。

◇ 経費最小化のためになすべきこと

そもそも削減できる経費とはいったい何でしょうか?
経費はかからないに越したことはないように思われますが、しかし最低限必要な経費までカットしてしまうと、たちまち売上が減少します。
たとえば共用部の清掃頻度を落として経費削減を図ると、共用部の汚れは当然目につくようになり、新しい入居者が入ってこないばかりか、既存の入居者も相次ぎ退去してしまうということはよくあることです。
つまり合理的でない、無駄なコストはどんどんカットしていくべきですが、無駄かどうかの見極めは十分気を付けなければならないということです。
以下、無駄かどうかの見極めも含めて、削減を検討すべきコストの項目をランダムに列挙させていただきます。

○建物管理費
共用部の日常清掃、定期清掃、各種設備点検等、建物管理にかけているコストについて、何年もそのままにしている場合は見直しが必要です。デフレ経済下であること、競争が激化している状況を考えますと、見直しを要請し、あるいは相見積りをとることでコストはカットすることができます。日常清掃についても、建物の規模の割に頻度(日数や時間)が多すぎる場合があります。これはやはり見直しの対象とすべきかと思われます。

○PM手数料
当社のような管理会社にお支払いいただいている管理手数料(PM手数料))も当然見直しの対象とすべきです。従来は家賃収入(共益費含む)の5~7%が相場だと言われておりましたが、現在は3~5%が相場となってきています。またお支払いになっておられる手数料とサービスの質・量を比較し、適正かどうか判断することも必要です。
また管理会社にサブリースさせている場合は、現在賃料が低下してきたことを理由にサブリース料の引下げを要請されるケースが増えています。このときはサブリース事業者が適切な営業努力をしているか見極めることが必要です。営業努力をせず成約賃料を下げてしまい、そのツケをオーナー様に回す事業者は少なくありません。この場合は、別の管理会社に管理状況や募集状況をチェックさせると、簡単に判明することがあります。

○修繕工事費
原状回復や修繕にかかる工事費も下がってきていますが、何年も単価の見直しを行わない管理会社は少なくないものです。この場合も単価見直しは要請すべきだと思います。

オーナー様によっては施工会社を直接手配され、工事をさせる方もおられます。管理会社を経由しない分、コストは確かに抑えられるケースが多いです。ただ、安かろう悪かろうとなってしまうことが少なくないことと、オーナー様の手間は格段に増えてしまうこと、入居者との調整や工程をコントロールが難しくなるため管理会社が管理から降りる場合もありますので、総合的な判断が必要だと思われます。

○損害保険
今年に入ってから、当社では損害保険の見直しをお勧めしております。見直しにあたって現在加入中の保険の内容を精査させていただいておりますが、無駄に高い保険料をお支払いになっているケースや、必要な項目がカットされているケース(あるいは不足しているケース)が目につきました。
また、いざ事故が発生したときに、請求すればもらえる保険金を請求しないことで損をしてしまわれる場合もあります。保険対応に管理会社の力量が問われているということを痛感させられることが多いです。

◇ まとめ

紙面に限りがあるため、すべてを言い尽くすことができませんでしたが、収益最大化のためになすべきことはまだいくつもございます。
そして最後には「税金対策」もしっかり講じませんと、せっかく収益を最大化させても手残りが少なくなってしまいます。これについては、また機会をあらためてご提案させていただきたいと考えております。
今回こちらに書かせていただいた内容は、当社にとっても完璧に対応できているかと言われると、万全とは言えない、あるいは発展途上の項目がいくつもあります。正直なところ、書くことで非常に緊張感が高まってまいりました。オーナー様の賃貸経営のよきパートナーとなれるよう、これからも切磋琢磨していく所存です。至らぬ点については厳しくご指摘いただけましたら幸いです。


今号は以上とさせていただきます。
体調管理の難しい季節ですので、常にも増してご自愛賜りますよう心よりお祈り申し上げます。

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