オーナー通信

2019年2月オーナー通信
2月8日発行
管理を委託いただいているオーナー様へ発行しているオーナー通信のバックナンバーです。 法令等については当時の情報となっています。

例年のことではございますが、スタッフ全員手洗い、うがいとアルコール消毒を徹底しております。

加湿器をフル稼働させ、風邪予防としてマスクを支給しておりますが、それでも体調を崩すスタッフが目立ってきました。

業務に支障がでてはいけませんので、規則正しい生活を心がけ、スタッフ一同体調管理を徹底してまいります。

本紙では、弊社の取り組みや賃貸業界の動向等を中心に毎月お届けさせていただきます。

ご多忙のところ恐れ入りますが、ご高覧いただけますと幸いでございます。

 

敷金の返還義務・原状回復の負担割合、リーシング業務

◇賃貸事業部 マネージャー

【敷金の返還義務・原状回復の負担割合】

今回は、「敷金・原状回復のルール」について、ご説明させていただきます。

「敷金」についてはこれまで確かな規定がなく、あくまでも不動産の賃貸借契約における慣行とされてきましたが、法改正により定義が設けられました。

これにより、「敷金・原状回復のルール」が法律で明確になりました。

 

【敷金】

賃借人の債務不履行(賃料の滞納など)があった時に、その弁済に充てるものであることを明確にしており、契約終了などによる明け渡しの際には、敷金から債務不履行額を差し引いた額を返還しなければならない。

 

【原状回復】

賃借人が普通に生活して生じた傷や汚れは賃貸人の負担とする。

 

※ただし、特約で原状回復の義務範囲が具体的に明記され、賃借人が十分認識・予測できるかたちで合意された場合は、その特約が有効になると最高裁で判決が下されています。

 

原状回復においては、『国土交通省のガイドライン』の指針が法律として明文化されたという事になります。

敷金・原状回復のルールは、従来の取引慣習を民法に盛り込んだものであり、実務的にはこれまでと大きく変わらないケースも多いと思われます。

また、賃借人に負担を課す項目については、賃貸借契約の特約として、あらかじめ明確にする必要があると考えております。

 

最後に、原状回復の問題は、賃貸借契約の「出口」=退去時の問題と捉えられがちですが、「入口」=入居時の問題と捉え、入退去時における損耗等の有無など室内の状況をよく確認・把握することや、契約締結時に原状回復の負担について、具体的な説明を行う事で、トラブルを未然に回避できると思います。

 

契約書に盛り込む賃借人負担とする項目につきましては、弁護士、各管理会社の意見を伺い、実務に沿う方法で対応する所存でございます。

改めてご相談・ご報告させていただきたく存じます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

◇賃貸事業部 マネージャー             

【リーシング業務】

前月1月号にて記述させていただきました「PM専業型」の廃止について補足させていただきたく存じます。

繰り返しのご説明になってしまう部分もございますが、ご容赦いただけますと幸いでございます。

 

弊社レジデンス課が「直客」を行ってこなかった理由は、オーナー様の代理人としてオーナー様の立場に立って建物のことを考え、オーナー様のためだけにすべての時間を費やすためでした。ただ、お預かりする大事な資産の価値向上を考える上でリーシング業務は「根幹」となってまいります。根幹であれば、その業務をより手厚くする必要があると考え、直客を始めることといたしました。

 

ただし、業務の後退があっては絶対いけません。「PM専業型」として行ってきた「今までの業務を一切変えることなく」始める必要がございます。あくまでも「プラス」して「直客」を始めることが重要です。そのために社員の増員を図ってまいりました。

弊社は新宿に事務所を構え、一都三県を中心に管理を行わせていただいております。建物までの移動時間を考え、ご案内をすべて仲介業者様にお任せし、速やかに内覧いただくことを優先させていただいている建物も多数ございます。

 

そのため、仲介業者様との協業は、変わらず重要なリーシング業務となります。長年に渡って培ってまいりました営業担当者との強い繋がり、業者訪問、電話・メール・FAXなどで常に情報交換を行いながら関係性の構築を継続し、仲介会社様には今までと同様に物件のご紹介をお願いしてまいります。

加えて、弊社独自のエンドユーザー向け広報を「追加」で行うことにより、募集間口を広げ申込率の向上を目指してまいります。

 

なお、オフィス店舗課で直客をご案内する際に実践してまいりました案内業務の一部を記述いたします。

当方入社時のオフィス店舗課の稼働率は「88.1%」でした。

その当時のオフィス店舗課スタッフは、経験豊富な3名が担当しておりました。ただ、リーシングは上手くいかない部分があり、各担当少し悩んでいたと記憶しております。

 

「ワースト5会議(ワーストファイブ)」と名付け、空室期間の長い「5物件」のリーシング会議を毎週定例で行っておりました。

その5物件を担当することとなり、最初に内容の不十分な募集図面を見やすいレイアウトに変更し、情報量を増やしました。

募集図面は後に会社全体の取り組みによって、大幅に見直しを図り、今では弊社の強みとなっております。

他、物件のお問合せ対応を事務員任せにせず、建物を知り尽くしている担当者が、物件特徴をしっかりとお伝えすることで案内獲得を目指しました。

それでも数年間に渡って空室だった物件の案内数は、さほど多くはありません。そのため、ご案内には必ず立ち会います。

以前にも記述いたしましたが、事前準備として現地の清掃、空気の入れ替えを行い、ベストな状態作りをご案内前に徹底いたします。

 

ご案内時間は「最低30分」、できれば「1時間」を目指します。お客様に興味を持っていただき、長い時間を費やしてご内覧いただくために「コミュニケーション」を大事にします。アピールポイントや関連エピソードを多数用意し、会話の中で露骨になりすぎないよう気を付けながら物件をアピールいたします。

 

他、過去にもご紹介させていただきましたスリッパ設置、芳香剤設置、ポップ、テーブル、チェア、缶コーヒー、ホッカイロ、造花のディスプレイ等を試みてまいりました。

ただ、特別な変化球は結局のところ「ない」と考えており、基本に忠実に手抜きをせず、実直に行うことが結果を生む近道だと考えております。

今ではオフィス・店舗物件の稼働率は常に高稼働率を維持できるようになり、昨年12月末は稼働率「98.1%」と嬉しい結果でございました。

引き続き、リーシング業務に拘りを持って結果を追求し、オーナー様の資産運営に貢献できるよう尽力させていただきたく存じます。

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